「分相応」という言葉がある。
結婚相手にも分相応という言葉がぴったりくる。

結婚前に考えたことはありませんか。
(1)男性は、「美人で良家のお嬢さんと結婚したい。」
(2)女性は、「ハイスペック男子と結婚したい。」

もっと具体的には、
(1)美人で・可愛くて、優しくて、気立てが良くて、オレの言うことを聞いてくれて、清楚なのにエロくて、良妻賢母で、実家が裕福で・・・
(2)イケメンで、優しくて、私の言うことを聞いてくれて、高収入の職業で、セレブ生活間違いなしで、実家が裕福で・・・

さて、自分がその相手にふさわしいかどうかを考えずに、夢だけは膨らむ。
夢なので別に良いではないかとも思うが、結婚しない男性・女性が増加の一途をたどっている現代において、早めに夢は砕いた方が宜しいかと思われる。
なぜ、男性も女性も、そのような人と結婚したいのだろうか。
それはズバリ「幸せになりたいから」であろう。

「幸せ」の定義は人それぞれだが、そのような人と結婚すると、幸せになる確率が高いような気がする、ということだろう。
しかし、そのような人と結婚して「幸せ」になるのは、自分もその相手にふさわしい場合のみである。
自分がその相手にふさわしいスペックでない場合は・・・???
「幸せになる確率が高いような気がする」ので、高スペックの女性・男性を求めるとすれば・・・
「幸せになる確率は高くない」と理解すれば、結婚への考えは変わるだろうか?

50数年を生きたおばちゃんの結論から言うと、
結婚相手は、「分相応」が一番幸せである。

そのような人と結婚して「幸せ」にならなかった物語をつづりたい。

(1)男性編

オレは29歳。そろそろ結婚したい。
ゲットしたい女性がいるので、アタック開始する。

オレのスペック・・・
・地方の有名大学卒業
・現在はそこそこ企業のサラリーマン
・実家が小規模自営業で、将来は社長予定
・見た目は普通、中肉中背
・社交的ではなく少し暗い
・優しい

ゲットしたい女性のスペック・・・
・地方の女子大学卒業
・現在はそこそこ企業のOL
・実家は自営業で、その上の祖父母は資産家
・可愛くて美人、中肉中背
・明るく社交的
・優しい

オレの気持ち・・・
オレの理想の女性。何としても付き合いたいというか結婚したい。
ストーカーっぽいこともしながら、オレの気持ちを伝えて、頑張った結果・・・
優しい彼女は、NOと言えずに、オレと結婚してくれた。
そして、長男誕生。
サラリーマンでいる限り一般的な生活しかできない。
オレは、楽しくはない仕事だが親のあとを継いで社長になり、収入が増えて以前より裕福になる。
自営業で休みがあまりないが、オレは頑張って働いている。
教育費高騰しても、十分生活できる。
彼女は、専業主婦で家庭を明るく楽しく支えてくれている。
彼女の教育のおかげで、長男は一流大学へ進学・就職先も一流である。
世間でいう、幸せな家族を築くことができた。
老後は、2人で死ぬまで仲良く一緒に暮らしていこう。

彼女の気持ち・・・
彼は私の好きなタイプではない。
しかし押し押しで、頑張って攻めてくる。
NOと言えないようにさせられ、彼と結婚してしまった。
結婚する前と違い、釣った後は押し押しはなく他人任せの頼りない人だった。
結婚してすぐに性格が合わないのがわかり、離婚しようと思ったら長男ができてしまった。
彼を好きになるように、努力するしかない。
責任があるので、とにかく子育てで必死になり、明るく楽しい家庭を築くよう頑張った。
そして長男は子育て終了と同時に、私の責任は終わった。
世間は、幸せな家族とみえるだろう。
でも、私は幸せではない。
仕事を毎日こなして偉いが、全く性格が合わず、一緒に楽しく会話・行動ができない。
子供が独立して、ずっと彼と生活すると思うと、もう耐えられない。

彼女の気持ちだけみると、なんと贅沢か!と思うかもしれない。
しかし、スペックの欄を比較しよう。

彼は「実家が小規模自営業で、将来は社長予定」なので、そこそこスペックあると思われるが、
彼女は「祖父母は資産家」であり、その相続は比較にならない。

また、性格について。

彼は「社交的ではなく少し暗い」→ 非モテ
彼女は「明るく社交的」→ モテ

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彼は「美人で良家のお嬢さんと結婚したい。」と願い、努力して手に入れたが、果たして「幸せになった」だろうか?
彼女は「不幸な人生だった」と思い、彼に「恨み」を抱いている。
そして離婚手続きを着々と進めている。
長い夫婦生活の中で、自覚してしまったのだ。
「私の方が、はるかに高スペックである」と。
彼は「分不相応」なことをしたのだ、と。

結婚相手にも分相応という言葉がぴったりくる。
結婚相手は、「分相応」が一番幸せである。

結婚した相手が「分不相応」と自覚してしまったら、「不幸」の始まりである。
何十年も共に過ごすことになるのだ。
ごまかしは、効かない。

さて、彼は幸せをゲットしたはずが、女房に逃げられた残念な男として周知された。
仕事・交友の面での損害は計り知れない。

初めに戻ろう。
「幸せになる確率が高いような気がする」ので、高スペックの女性・男性を求めるとすれば・・・
そのような人と結婚して「幸せ」になるのは、自分もその相手にふさわしい場合のみである。
自分がその相手にふさわしいスペックでない場合は・・・双方「不幸」になる可能性がある。

どうしても高スペックの結婚相手がほしいのなら、自分が釣り合う高スペックな人物になるしかない!でしょう。

以上を踏まえて、読者が結婚前の方なら自分自身、子育て中なら子供への教育への一考になれば、幸いである。

 

イケメン