ある資格試験の受験数ヶ月前。
子供が「受験、やめる」と言いだした。
理由は「自信がない」
なぜ自信がないか。「難しくて理解できない」
そして「勉強しても受かる気がしないので、受験をやめる」
という図式だ。
これは資格試験であって、必須ではないので、もしヤル気がでた時に受験すれば良い。

しかし高校受験、大学受験にこうなる場合もある。
この場合は、学校と連携したりカウンセリングなど、専門家の情報と対策が必要となってくる。

話は戻るが「では受験やめた後なにをしたいか」を考えさせたら、いろいろやりたいことを挙げた。
子供がヤル気なくなり「やめた!」と決心した後、戻すことは難しい。
とりあえず、やりたいことを思いっきりしよう、ということに舵を切った。

結論から言うと、1ヶ月後に「やっぱい受験、やってみる」と勉強を再開することになった。

では、子供に何が起こっていたのか。
子供自身で分析したのも面白いので、合わせてここに記述する。

「なぜヤル気が失せたのだろうか?」
理由は以下の順番でやってきた。

その① 受験へのストレス
→その② 遊び生活へのあこがれ
→その③ スマホ中毒

大まかに以上3つ。

その① ストレスについて

●それまで成績が良かったことで「周囲から期待されすぎて、落ちるわけにはいかない状態」ストレス。
オリンピックでも選手が陥るあの「出来て当たり前」ストレス。

●その後だんだん難しくなり成績が芳しくなくなると「自分はできない」と自信喪失になる。
→後から再勉強すると、ぜんぜん難しくなかった。当時は「完璧に理解する」ことにこだわり過ぎていたので理解できないほど難しいと決め付けた

●あせりすぎて勉強方法を間違い、気付いた時には「もう合格に間に合わないかも」とまたまた自信喪失になる。
→後から考えると、勉強方法を間違っていなかったのに勝手に「間違った」と決め付けた

●「間に合わない」ならヤル気がでないので、勉強のモチベーションが下がる。

★モチベーションが下がると「その② 遊び生活へのあこがれ」「その③ スマホ中毒」が襲ってきた。

その② 遊び生活へのあこがれ

●高校・大学受験でもないので、勉強することに強いモチベーションを感じなくなってくる。

●TwitterやLineで、友達が楽しく遊んでいるのにあこがれを持つようになる。
→後になって、結局、自分は頑張ってパリピになろうとしてもなれないと、自己認識した。
実際いろいろ遊んだ結果、思ったほど楽しくなかったらしい。

その③ スマホ中毒(我が家ではスマ中とよぶ)

●ストレス解消にと、スマホを手にする時間が増えてくる。

●yahooマンガが毎週金曜日無料マンガが更新し新しいでそろう、コミックシーモアは3巻まで無料が多く、Lineマンガも頻繁に無料更新する。
音楽・月9などのドラマ・映画は、海外含めてかなり無料で見れる。

マンガ・音楽なら短時間だが、ドラマにはまって1話~10話を継続して見る頻度が多くなった。
昔々のドラマも見つくしたら見るのがないので、ハマリから抜けれると思っていたらしい。
古いドラマも網羅したので、親と会話が進む。
しかし次は洋画にはまってしまった。
洋画を見つくすには、数か月かかりそうだ。
→勉強時間が減り、どんどん自信喪失が増してきた。

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「受験、や~めた」と、やりたいことをした3週間後、自己分析する子供がいた。

「スマホは、自分ではやめられない中毒。芸能人でも病院に入っているけどヤク中毒と同じかも…」
と結論付けて、子供からスマホを渡された。
「欲しいって言っても渡さないで。」
「受験終わるまで、解約して。」とまで言われた。
面白いが。。。
いやいや、友達からのLine連絡とか、ちゃんと返信しないと人間としてどうよ、と思い「では時間を決めたらどうか」と提案した。

スマホはヤクと違って、生活の一部となっている。
排除は難しいし、世の中の受験生はたいていスマホを所持している時代だろう。
自分でスマホを制御する、これはこの時代に必須の力かもしれない。
しかし、親が決めて争いの種になるのは避けたい。
それに、ヤク中毒・アルコール中毒もすぐにやめると「震え」がきて禁断症状になる、スマ中もそうかもしれない(笑)
自分で「決まり」を作ることで、少しでも制御の自信がつくのではないだろうか。

その後、子供が決めたのが以下。

●朝起きた時と寝る前にスマホをチェック。
●1日の決めた勉強が終われば、スマホで30分以内は遊ぶ。
ドラマや映画は、頭のリラックスにならず、ずっと頭に残り続ける。
また夢中になってハマってしまう可能性がある。
受験が終わるまでは1日30分以内とする。

その後、この決まりは継続し続けた。

ここで親が学ばせていただいたことは、
挫折は、子供を成長させる」ということ。
急ぎすぎて、失敗してもいい。
悩んで、外れた道へ行ってもいい。
自己嫌悪で、泣いてもいい。

人生は無駄な時間などない。
すべて意味のあるものだ。

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