※この記事は、サラリーマンの夫で自分は専業主婦、という方のために書いたので、資産家のママと自営業のママは読む必要がないことを記述しておく。
「下流老人」が取り上げられる昨今だが「下流老人ママ」という視点で考えてみた。
専業主婦のうまみである「配偶者控除」が、2017年以降に廃止される可能性がある。
配偶者控除から夫婦控除、という案も出ている。
女性の社会進出を促進し働く女性との不公平感をなくすために廃止される方向は、止められない。
女性が働きやすい環境になるように、共働きの子育て世帯を意識した新制度導入を政府が検討している。
夫婦共働き世帯と、専業主婦の世帯の割合、を内閣府が調査している。
平成26年の調査では、夫婦共働き世帯が約60%、専業主婦世帯が約30%だが、現在では20%台であろうと推定される。
共働きはなぜ増えるか。
仕事をしたいという女性が増えているのは事実である。
では、その理由は・・・?
働きたいと思って働いている人と、生活の為に働いている人。
一般的には後者が多いであろう。
なぜなら、平均年収は年々下がっていくのに、税金や年金などの負担も年々あがっていく。
夫の収入だけでは子育て世代は苦しい。
大金持ちの王子さまと生活する「ハーレクイーン願望」は、女性なら誰でも持っているだろうが、現実の夫は王子様ではない家庭がほとんどである。
現代では、様々な娯楽や教育も、お金をかけようと思えばいくらでもかけれる。
「お金があれば」すべてが叶えられると考える、とも思うだろう。
では、王子様ではない夫をなじるのか?
富豪の家庭に生まれなかった自分を悲しむのか?
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いや、そんな現実逃避はやめよう。
結婚をしない若者が増えている現代では、結婚して家庭を持っているだけで、もう十分かもしれない。
そして、家族の誰かが病気で苦しんでいる状態がないだけでも、心配要素は少なくなる。
他人と比較する必要はない。
そして、現実を見てみよう。
日本政府が、私たち女性に「産めよ、増やせよ」かつ「働け」という制度を推進していくだろうと分かった以上、現実逃避している場合ではない。
安全で清潔で腐敗のない公務員が創る、世界でもベストな国である日本に住んでいる以上、その制度に従わなければいけないだろう。
女性にだけ「産めよ、増やせよ」「働け」と重荷を背負わせてヒドイ、とか
男性社会はどうせ変わらない、とか
税金が高いとか、不平不満だけでは前進はない。
それらは政治家に任せて、より良くなるよう祈るしかない。
「王子様」を待っている場合ではない。
「強い姫」が男子を慰めてくれる漫画が、現代の若者に人気である。
「可愛くて強くて優しい姫」とは、私たち女性が描いていた「イケメンで強くて優しい王子」と一緒ではないかー・・・
そう、夫はじめ男性に頼っていればなんとかなるという時代は終わった。
東京都知事も女性が選ばれた。
男性も、頼れる女性を求める時代である。
(といっても、女性に負けるのが悔しいのが一般男性の心情なので、表面上あからさまには言わない。可愛い人種と思っておこう。)
私たちママは「家族みんなで幸せになる」ように引っ張っていく使命がある。
まずは「強いママ」になろう。経済的にも教育的にも。
誰も引っ張って行ってくれはしない。
夫や政府のせいにして、自分はこのままでいいのだ、と現状を変えなければ未来は恐い。
昭和生まれの女性は、変化を恐れてはいけない。
「このままでも何とか生きていける」かもしれないが、高齢になってから「しまった~」となっても遅い。
女性に平均寿命は、2016年版の「世界保健統計」によると、世界首位の86.8歳である。
少なくとも90歳近くは生きる可能性が高い。
60歳で夫が退職して、25年以上も無職で年金だけで生活する。これが現実である。
25年以上、何をすればいいというのか。
もう昭和専業主婦を数十年やってきたので、ヒマは持て増している。
孫の世話に明け暮れればいいが、子供らが中々結婚しない場合は、孫も縁遠いだろう。
ママの「第3号」年金もあるが月わずか6万円ほどである。
→これも議論中で政府はどうするかわからない。これからの専業主婦のママ世代は、自分で払っていくにせよ、6万円もない可能性がある。
本当に現実をわかるのは、年金をもらい始めてからかもしれない。
年金は、夫婦合わせて平均が月23万円という数字もあるが、月15万円の夫婦もいるし30万円の夫婦もいる。
月23万円といっても年276万円。
病気になると支出はグンと増えるし、とても旅行三昧とは難しい。
持ち家の場合でも、修理費用が必ず発生する。
思いがけない出費がどんどん出てくるのだ。
ということは、月23万円でも月15万円くらいまでに抑えて、8万円は急な出費にあてることになるかもしれない。
「老後は、なんとかなる」では生き残れない
という記事も参照のとおり「実は手取りの年金収入は、この16年で年間32万円も減っているのだ。」とは、現役時代と一緒と思われる。
つまり、年収は増えないのに、所得税・住民税など税金が増えている。この傾向はますます進むだろう。
私たちの時代には、月15万円でもありがたいかもしれない・・・
想像してみよう、自分が70歳になった時を。
「何とか生きていける」と努力しなかった昭和専業主婦のおばあちゃんは、若々しくキレイなおばあちゃんになれるだろうか。
キレイでいるためには、化粧品・お洋服・元ママ友とのホテルランチにと、使おうと思えばドンドン出費は重なる。
また「健康のために」という出費が多いのだ。
例えばサプリメントや健康器具。スポーツクラブが楽しみの場合もあり月1万円程度。
またヒマな主婦同士が集まると、小金持ちの元ママ友が旅行計画を立ててくれる。
70歳でバイトするわけにもいかないし、どうねん出すればよいのか悩むかもしれない。
自分が70歳になった時、人生を振り返って、後悔しないだろうか。
まだ仕事ができる時期に、何も踏み出さず、変化を恐がり「何とか生きていける」と現実逃避してしまった結果は、自分で拭わないといけない。
誰も助けてくれない。
誰のせいにもできない。
「下流老人ママ」となるかは、60歳までのママの行動が決めるのではないだろうか。
「危機感」これこそが、変化の勇気をくれるのだ。
ずばり「そうだ、仕事をしよう!」
自分のために、家族のために、そして「私は下流老人ママ」 と嘆かないためにも!
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