大卒フリーターが多い、というリアルなデータが公開されている。
最新の文部科学省の平成29年度調査によると、進学・就職していない割合は7.8%という結果がでている。
調査結果の概要(高等教育機関)の、卒業後の状況調査 を見てほしい。
文部科学省の平成29年度調査
http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa01/kihon/kekka/k_detail/1388914.htm
- 就職者(正規の職員等) 72.9%
- 就職者(正規の職員でない) 3.2%
- 一時的な仕 事 に就いた者 1.6%
- 進学・就職していない者 7.8%
- 進学者 11.0%
- その他 3.5%
進学していても、就活回避で大学院にいく輩もいるし、その他もあやしい。
ここ数年は、売り手市場だというのに、この数字である。
つまり、我が子が
正社員の可能性はたった72.9%
非正規・一時的な仕事・進学・就職していない者・その他になる可能性は16.1%
進学者 11.0%
というのが、現実のようだ。
大卒のうち進学・就職していない者7.8%の中には、フリーターどころかバイトもしないものも含まれる。
ニートではないか。
この数字は、文部科学省データなので間違いないだろう。
フリーターがどの%かは定かではないが、上の数字を見れば多いのは間違いない。
進学者 11.0%、彼らがその後大学助手・研究者に向かったとして・・・
研究熱心な高い能力のある研究者には国からより補助を出すべきだが、研究室にしがみついている現実逃避組も少なくない。
そもそも大学院・博士課程卒業して、まだまだ自分探しとは何と豊かな国だろうか。
本当に優秀な研究者のみ、大学に残らせる制度はないものか。
その他の非優秀な彼らのためにも。
優秀でもないのに大学に長く居すぎて、一生低収入の道を行く人を何人も知っている。
「○○大学で研究している」というカッコよく見える看板に、いつまでもしがみついていると、低収入・結婚できない・親にすねかじり、となる。
厳しい目でいうと、フリーターと同じではないか。
話しは戻るが、大卒の数字を確認しよう。
正社員の可能性はたった 72.9%
非正規・その他 16.1%
具体的には・・・
子供の所属するゼミ生が20人いたとしたら、15人弱しか正社員になれない。
ということだ。
我が子がその15人正社員枠の中に入れるのだろうか?
非正規その他の5人の枠に入ってしまった場合、何年その生活を続けるのか?
子供が以下の状態であれば、長期の可能性もある。
・実家にいる
・お小遣い程度があれば生活できると満足している
・息子の場合・・・結婚願望がない
娘の場合・・・結婚すれば何とかなると思っている
・フリーターの友達が多く、危機感がない
さあ、ママ達の「老後貧乏」物語の始まりのゴングが鳴ったと危機感を持とう。
子供が自立しない以上、親に負担がかかるのは間違いない。
ママ達も思っていないだろうか?
・お小遣いを渡すわけでもなく自分で生活してるし
・自立して家を出て行ってもワタシが寂しいし
・世間体は気にかかるが、まあわたしら親が困るようなことでもないから
・第一、子供に何を言っても聞いてくれないよ
・そのうち自分で何とかするでしょう
甘い!
親が「老後貧乏」なる原因の一つは、子供が自立しないせいである。
もし、病気になったり・事故を起こしてしまったら?
収入のない・低い子供のしりぬぐいは、我々親である。
子供が正社員であれば、保険ですべて賄える。
長期休暇になっても、医者の証明書さえ提出すれば保険から「傷病手当金」として約3分の2程度の給料が入る。
それも最長で1年半の期間も。
ここが正社員との違いである。
大卒の息子・娘は、プライドだけ高くて、サラリーマンを「社畜」と蔑む。
「社畜になりたくない!」と学生がネットでつぶやいている。
しかし「社畜」達のおかげで日本社会が発展し、平和で豊かな社会が存在していること、それを享受させていただいていることを、理解しているのだろうか?
自分が経営者になり経済を動かす立場になってから、サラリーマンを「社畜」と蔑めばいい。
経済的に自立していない彼らは、「社畜」サラリーマンから、役立たずの「社会のゴミ」と蔑まれても言い返せるだろうか?
大学名・偏差値が重宝されるのは、卒業して3年目まで。
いつまでも「勉強だけしていればよかった」時代に佇んでいてはいけない。
ママ達も情報を集めないといけない。
子供が大卒フリーターになったら、道はないことはない。
厚労省「三年以内既卒者等採用定着奨励金」の制度のおかげで、企業も3年以内なら意欲があるのだ。
三年以内既卒者等採用定着奨励金
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000112026.html
もし卒業して正社員なれなかった場合は、3年以内に正規の就職を促そう!
3年以内なら、まだ間に合う。
昨年、ママ友との話で大学4年生の長女の就職先が決まっていない、という嘆きがあった。
クイズ番組で常連の高偏差値大学であるが、学歴フィルターにも引っかからないというのだ。
なぜか?
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話しによると、長女さんは自分の専門にはもう興味がない、
そして「何の仕事がしたいかわからない」ので、
- 就活開始のエントリーの時期に遅れた
- エントリーした企業が少ない
- 面接までたどりつかない
らしい。
高偏差値大学でも、この話は聞く。
大学名は入り口(エントリー)のみ、社会に出たらいかに企業に役立つ人材かが重要。
- 就活開始のエントリーの時期に遅れた
→早めに準備することは、やる気と連動する
- エントリーした企業が少ない
→一流企業だけを狙うのはキケン
そもそもプライドが高い
- 面接までたどりつかない
→学歴フィルターを過信してはいけない
ちなみに、長女は中学受験のための進学塾でトップを取るスゴイヒトと呼ばれていたらしい。
中学受験って、もう10年以上前の話だ。
大学4年生になって、11歳のころの神童伝説を話されても、困る。
「そうよね、賢い娘さんだったわよね」
とは言ったが、他のママ友たちも気づいている。
「今が大事でしょ」
卒業前にランチの機会があり、近況報告を聞いた。
前々から興味のあった「ホテル業界」へ、無事就職したとのこと。
興味あるのに親に言わないで、就職活動もしなかったのは何故かはわからないが。
正社員になったようだ。良かった!
とにかく、大卒→フリーターは回避された!
「ホテルの従業員って、地方から来た子が住み込みできるらしいよね。
おばあちゃんの時代は、よく働くって重宝されたらしいよ。」
他のママ友がうっかり。この発言は、余計であった・・・
つまり、中卒・高卒の就職先というニュアンスが気になった。
高学歴・大企業へのプライトにしがみつき、フリーター化するのと、
どこかの正社員になるのでは、
後者が正解である。
どうしても大企業に行きたければ、現在の企業でキャリアを積んで転職の道もあるのだ。
しかし、フリーターにはそのチャンスは転職も難しい。
キャリアアップのベースがないのだ。
就職して給料もらって、ようやく一人前。
あと、高学歴フリーターに多いのが、
「公務員を目指す」ことだが、これも30歳までなら機会はある。
30万円強の専門学校代は誰が支払うのだ…という問題はさておき。
公務員試験なら、ちゃんと勉強すれば合格するので、アリ。
コミュ障の場合も就活は厳しいので、公務員を目指すもアリ。
(公務員は、仕事は市民へのサービスなのでコミュ障はツライとこだが、平等なる試験と面接によって合格可能性あり。)
給料は期待できないが、十分生活できる。
結婚しても共働きなら子供を私立に通わせることは可能だ。
景気のいい時は、大企業の給料とボーナスは見ない方が良い。
景気の悪い時は、優越感を覚える。
それが公務員だ。
就活で、ダメだったり疲れると公務員を目指す。
民間企業は、お金を集めて経済を動かし税金を払い、
公務員は、その税金をどう使うかを決めている。
ブラック企業で1年後に辞めた時も、公務員を目指すと輝いて見える。
「社畜になりたくない!」といっていた彼らは、ブラック企業で世の中の非常さを見た後に、公務員を目指す。
それで、いい。
大卒フリーターだけは、回避しよう。
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