老後貧乏について、最近記事が多い。
ビジネス誌でも特集を組む。

ビジネスオンライン誌のこの記事が、以前から気になっている。
老後貧乏予備軍が増加傾向にあるのは、次のような要因があるというのだ。

1)住宅ローンを借りた当初の金額が多額だったため、60歳時のローン残高が退職金の半分以上になる予定(=老後資金が減る)
2)子どもを中学から大学まで私立に通わせている(=多額の教育費支出)
3)50代後半以降に教育費のピークがあり、子どもが社会人になってから親が定年を迎えるまで3年以下(=最後の貯蓄期間が少ない)
4)子どもの大学進学時に教育ローンや奨学金を借りている(=さらなる借金の増加)
5)そもそも計画的に貯蓄できていない(=消費世代のため、お金を使うのが美徳と思っている人が多い)

ここで注目は、子どもを中学から私立、というくだりだ。
詳しくはこの記事参照していいただくが、子どもひとりの教育費に月10万円前後かかる、といわれる。
一人っ子なら大丈かもしれないが、普通のサラリーマンでは難しい数字である。
エリートサラリーマンでも、子供が2~3人だと貧困の道へ続くかもしれない。

月10万円前後以外にも、友達とのお付き合いのお小遣いや、ママ友とのお付き合いも付属する。

いやいや、子供には教育を施したいのであって贅沢はさせなければいい、というママもいる。
お小遣いを絞り、貧乏生活で通せば、子供が庶民差を痛感していくのは間違いない。
それで子供が「よーしお金持ちになってやる!」と奮闘するようになればGood Jobである。
しかし持ち物一つに日々差をつけられ、経済的底辺と感じて勉強に身の入らない子供もいる。女子に多い。
あげくバイトに精を出す子供も出現する。お小遣いがないなら自分で稼ぐしかないのだから。
親が子供のために無理しているのに「こんなハズじゃなかった」となりたくない。

以上は子供の場合だが、ママの性格にも注意が必要だ。
中学受験まで、勉強一筋にきたが、受験合格してヒマになる。
そして、他のお母様方を観察してみる。
送り迎え高級車に目が行くママは、自分の夫の収入と比較して、横柄な態度になるかもしれない。
ブランドバッグ、海外セレブ服に興味を持つかもしれない。

経済循環のためにも、購入意欲は良いことである。
宵越しの銭を持たない、とは粋な江戸っ子だった。
経営者であれば、景気の良い時なら税金に持って行かれるよりも領収書切って市場でお金を使おう。
相続財産があれば、子供らに残す分を決めた他は、楽しい人生のためにも使おう。
毎月収入が決まっているサラリーマンでも、高収入の医者や士業・エリートなら可処分所得は多い。
可処分所得内で、上手に使おう。
購入意欲により、身だしなみや生活に潤いを与えられ、楽しくなる。

ただし、家や車のローンがある場合は、享楽的に使うとマズい。
家庭の経済が問題なく回るうちは良いが、借金に回すようになれば、老後貧乏真っしぐらである。
どの時代にも身分不相応は、不幸の種になりかねない。

まず、中学受験を考えた時には、家族でよく話し合った方がいい。
まずは教育費を概算で出力してみよう。
学費・修学旅行費や学校によっては海外視察旅行・クラブ費など最低必要額。
お小遣いは、女子は小物・服に使い、男子は食べ物によく使うが、両方の場合もある。
高校生になればオシャレもしたくなる。
パパはお金のことは子供に言いたくない、心配させたくない、と思うかもしれない。
しかし子供が将来お金に困らない人生を歩ませたいのなら「経済」をうやむやにしてはいけない。
親が「経済」を教えないと、いつまでも経済的に甘えてしまうかもしれない。

私立に通っていても、ほとんどが庶民である。
超貧困は存在しないが、平均収入以下であっても祖父祖母の支援から横流しの場合もある。
ちょっと小金持ちの庶民、中小企業経営者は多い。
そして地方都市でも、大企業の跡取り息子や元貴族家系のお穣様も存在する。
ただ日本では、イギリスの様に発音で労働者階級での差別はないので、普通に付き合えばいい。
そして、かれとの会話から「こんな世界もあるんだ」と目に見えない階級という社会勉強にもなる。
ただ公立に比べると、遊ぶお金の単位は高騰するのは間違いないので、お小遣いは見合うように増やそう。
高校なら誕プレはブランドが増える。
繁華街での休憩は、マックではなくスタバかパンケーキ店。
楽しい友達との語らいに、数百円の節約は意味がない。TPOは必要である。

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メリット、デメリットを考えて選択すればいい。
私立中学に決めたら、現状で出来ること、出来ないこと、を仕訳していこう。
これは子供への「投資資金」である。
中学から高校まで600万円以上支出するのだ。
大学エスカレータ式であれば、文系でも1,000万円以上、理系なら院も考えたら1,500万円以上(大学から年150万円として)の出費だ。
どんな生活になるかをイメージしていけばいい。
家族みんなが納得すれば、私立中学入学後に「こんなハズじゃなかった」は防げる。

私たち親が老後になれば、子供の「投資資金」が倍になって、家族が潤うかもしれない。
「投資資金」が返ってこないとしても、せめてニートやパラサイトシングルにはならなければいい。

中学生から「経済」を教える意義は、重要である。

2018年8月追記

専業主婦から老後貧乏へのこんな物語はいかが。

専業主婦と老後貧乏

専業主婦から老後貧乏を脱出してみよう。

専業主婦から老後貧乏回避へ

言い切っていいのか迷ったあげく、書いた記事がある。

専業主婦は、損である こちらもご参考に。

子供が高校生までに考えよう。ご参考に。

奨学金破産 奨学金を回避する方法

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