2014年は就職率が上がったとはいえ、高校生・大学生の就職難は言われて久しい。
それを反映してか、受験生の資格志向が続いているという。資格といっても、大学に入ればほぼゲットしたといっていいのが医学部(医学科)。国家試験という難関があるが、医学生は、2014年度の集計でも90%以上が合格しているという厚生省のデータがある。

厚生労働省

医学部に強い高校ランキング2014年
中高一貫校圧勝! 医学部に強い高校ランキング20

医学部は大学に合格したらラクである。しかし、司法試験はそういうわけにいかない。弁護士、裁判官と地位と夢のある資格だが、国家最難関。法科大学院で勉強しても、数人しか合格しない。

平成26年司法試験法科大学院等別合格者数等

合格率低い法科大学院は、国からの補助が減額になるという。

国家三大資格といわれるのが、弁護士、医師、公認会計士。
弁護士は司法試験を突破した者が選べる職業。公認会計士も合格率7%といわれる最難関で、公認会計士2種類の試験両方を合格して2年間の実務により与えられる資格。

受験時に苦労するか、入ってから勉強づめで苦労するか。苦労して資格をゲットできればバンバンザイ。しかし子供の実力を十分把握するのは必須のよう。
理系トップの医者、文系トップの司法試験。中学・高校では「あ、数学・理科系が難しい、わからん」なので理系をやーめた。国語や社会が好きだし文系にしよう。文系の方が超簡単そうだし。これが一般的な子供だろう。しかし大学受験でどちらが有利だろうか。倍率高いか、難しいか。

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文系はラクというのは、大学に入ってから理系よりは授業がラクな学科があるのは確かである。
しかし大学受験において、文系は理系より難しいかもしれない。特に旧帝大において。
文系は分母が多いので、人気のある学部は合格率が低くなる。また偏差値も高い。こんなはずではなかった、と子供は受験時に知ることになる。文系受験はけして「ラク」ではないことをママは知っておこう。
子供が理系・文系の選択を迷う時、まずは自分が好きな分野を3つあげさせてみる。その2つに属するのが理系か文系か、で決めてもいい。
好きな分野はあるが自分はそんな勉強もできないのでムリだし親に正直に話すのは恥ずかしいと思っている場合がある。
本当に好きな分野がなく、どうしていいかわからない場合もある。
あるいは、親が選んで欲しいのはどの分野だろうか、探っているかもしれない。

ママは1週間後、目指す大学や学科のデータ過去6年間を調べ、その分野を選んだ場合をデータ化してもいい。
親と話し合って決めれればよいが、まだすっきり決めれない。
文系ならラクそうだし、高校のクラスも多いし、友達も多そうだし、と簡単に決めてはいけない。理科が好きだけど数学は点数が悪いから、理系はムリだな、と「好きだけどムリかな」系で決める子供もいる。数学が超得意な文系生徒は、経済学部を選ぶ。文系でも数学は必須で得点範囲も高いことを、中学三年・高校1年の子供は知らない。
英語が好きだから文系かな、も正解だが、理系で英語が得意な子供は、センターで得をすることも、子供は知らない。
理系受験では、理数でみんな点数を取るので、差が出るのは英語である。

明確な目標・好きな分野があれば文系にいこう。
しかし、特になければ、理系を勧める方法もある。
大学受験では分母が少ないし、大学生活はちょっと単位とるのがたいへんかもしれないが文系就職になったとしても理系はトクな場合があるし、そして、あわよくば医学部を目指したいとなるかもしれない。
医学部は学内で一番偏差値が高い。医学部はちょっと届かないが、薬学部ならいけそうだ。薬学部は4年から6年通わないといけなくなったが、薬剤師になれば鉄板資格であることは間違いない。薬剤師ではなく薬の開発研究がしたい、というので院に進んだあと企業に研究職で就職するのも楽しい。

生物が嫌いであれば、理工学部で科学を極めてもいい。ただ理工学部に進むときに学科選びは注意しよう。子供が好きな学科が決まっていれば余計な口を挟んではいけない。しかし特に極めようと思う専門がない場合、理工学部の学科・つまり専門は就職活動に強く影響するので熟考が必須であることも、ママは知っておかなければいけない。そしてちょこっとアドバイスをしよう。

さて、資格に戻るが、三大国家資格のどれかをを手にしたいなら、文系・理系、どちらを選べばいいだろうか。
文系:大学に入ってからさらに勉強しないと手に入らない司法試験と公認会計士試験。猛勉強しても届かない確率は高い。
理系:大学に入れば医学部の場合90%は国家資格が手にはいる。もちろん各学科を毎年落とさないようコンスタントに勉強する必要はあるが。(1教科おとして留年はよくある。)

文系資格は最難関といわれるが、合格してその職業に就けば、社会的地位、収入とも申し分がない。また夢をかなえることで自信がつき、将来への希望が高まる。
子供の夢、希望もあるだろうが、現実を照らし合わせて将来行く道を決めた方が良いようだ。適性を見ながらアドバイスをしよう。

昔の時代と違い、民主主義の現代日本では、職業を自分で選択することができる、素晴らしい時代なのだから。

 

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